診断と治療
たこ・魚の目の診断
たこ・魚の目は、特定の部分に圧力がかかり、皮ふが刺激されることで、角質が厚く硬くなります。
これは、足が全身を支えるための「皮ふの防御反応」です。
角質を厚くすることで刺激から足を守ろうとし、たこやうおのめを作ってしまいます。
サイズの合わない靴を履いたりすることで、「たこ」や「魚の目」なることが多いようです。
原因によって、予防法や日常のケアが異なりますので、まずはご相談ください。
痛みを感じにくい方は要注意
魚の目は、痛みをそのままにしておくと、まれに骨にまで炎症が及ぶこともあります。
とくに、糖尿病のような痛みを感じにくくなる持病を患っている方は注意が必要です。
たこ・魚の目の治療法
角質除去法
メスやハサミ、コーンカッターなどで角質を削ります。(月に2回まで保険適応となります)
【注意点】
たこ・うおのめは、下に潰瘍が発生する場合があります。
糖尿病患者さんで、細菌感染により重症化しやすいので、悪臭などがあるときは要注意です。
角質を除去し、潰瘍部分の洗浄と上皮化処置を行います。
外的刺激が続くと、角質を削ってもまた再発をしてしまいます。
再発予防
再発を予防するためには、
① 足のサイズに合った靴を履く。
② 衝撃を和らげるインソール(柔らかい中敷き)を入れる。
③ ハイヒールなどのつま先が圧迫される靴を避ける。
などの対策を行う必要があります。
類似した症状に注意
小児に多い「ウイルス性いぼ」
「たこ」と「魚の目」、また魚の目と似たような症状に「ウイルス性いぼ」があります。
「たこ」は広い範囲で角質が増殖するため、痛みを感じることはほとんどありません。
ペンを持つ習慣がある方は、手に「ペンだこ」ができることもあります。「たこ」ができる場所は、足裏だけとは限りません。
「うおの目」は、角質の一部分が芯のようになって皮膚の奥へ向かって伸びる特性があります。
そのため、歩行時に激しい痛みが生じる方も少なくありません。
小児の場合は、ほとんどがウイルス性のイボです。
イボかうおのめを判別するために、角質を削りダーモスコピーで血管拡張を確認します。
症状の比較
た こ
- 硬くなった部分を押しても、ほとんど痛まない。
- 硬くなった部分を削っても、出血しない。
魚の目
- 硬くなった部分を押すと痛む。
- 硬くなった部分を少し削っても出血しない。
い ぼ
- 突起部分をつまむと痛みが伴う。
- 削ると出血を伴う場合がある。